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2021年4月22日木曜日

人事異動のお報せ

 令和3年4月1日より以下の通り人事が行われました。


伊藤信二  常務取締役袋井営業所所長 ⇒ 常務取締役兼人事部兼営業統括本部(new)

栁沼洋平  取締役本社営業所所長   ⇒ 取締役本社営業所所長兼管理部(new)

近藤智平  代表取締役        ⇒ 代表取締役兼相模原営業所所長代行

外岡拓也  業務係          ⇒ 業務係長

鈴木ゆたか 袋井営業所班長      ⇒ 袋井営業所所長

長岡紗都子 営業部秘書課       ⇒ 管理部秘書課

大倉誠   袋井営業所        ⇒ 袋井営業所班長


 「最初はこんな感じのイメージで始まるのではないか」。と書いてあるのですが、これの近藤部分が徐々に栁沼に移り、【一旦独立系】に分類される部署が伊藤に移って行くと。図のものは2月のものだったので、3月審議時点ではもう少し具体的でしたが図がありませんでしたのでこれであしからず。
 newと書いてある部署が新設になるわけですね。もっと細かく言うと、各営業所の整備部門が車両部と兼任になりました。

 一番の試みとしては、今までは「所長が最高ランク」であり、そこから取締役(=経営者)になる事が多かったのですが、所長=取締役となることで一営業所の責任を持つ×3人で、全営業所が上手く行けばとてもイイカンジになるのだ。と思うものに対して、その上位部門が出来たことでしょうか。
 つまり所長は所長、役員は役員(=経営者)であるという分別がされました。これにより担当役員制度が無くなり、伊藤常務が営業所の統括責任(と人事部)を担い、全営業所の全体最適=ルールや付加価値、夏島運輸としての仕事の仕方を統一することができます。元専務の近藤が社長になった後の管理面に対して、「近藤しかわからん」ことを栁沼取締役が少しずつ学び、社会や経済、そしてその中にある企業の環境を整える調整役として抜擢されたという感じです(栁沼しかわからん、を防ぐために秘書課が管理部に移転しています)。
 それにより、
①担当役員制度廃止 ⇒ 役員がフリーになる
②伊藤常務が全営業所の管理責任者となる
③栁沼取締役が全社のインフラ、法務、労務、財務を監督する ⇒ 本社機能増強
④近藤がちょっとフリーになり業務改善の為ピンポイント且つ重点的に動ける
⑤袋井の所長を伊藤常務の後任として殿を持つ

 こうすることで、きちんとした経営的観点を持てる役員と、しっかりCSRの管理が出来る役員が生まれ、経営基盤が生まれるのではないかと密かに思っています。

 ま、世の中の変遷はえぐいですからね。ぬるま湯に慣れたらもうお仕舞になってしまう時代ですので、これくらいの変革は改革にもなりません。これからは、何のために、何を誰がどうしていくのか、より明確にして、社員の幸せの為、お客様から選ばれる企業になる為、新年度から一丸となって努力していければと思います。
 その為にも、まずはわたしたち役員から率先垂範しなければ…ね。

おなつ。



2021年3月4日木曜日

木村 裕治

  わたしの良きビジネスパートナーであった、ダイキサウンド創業者であり上場させた経営者、木村 裕治さんが亡くなりました。一時は夏島運輸の顧問も依頼しており、わたしとは延べ3年間一緒に仕事のことを考え、話し、実行して参りました。会社のブログという公の場で言う話かわかりませんが、あまりに突然且つあまりに悔しい最期だったもので、記録も兼ねて記載いたします。そして、慎んでご冥福をお祈り申し上げます。


 30代で事業を立ち上げ、5年で上場させるという本気の仕事人間で、でも仕事に遊び心とオリジナリティを忘れない、とてもお茶目で大きな人でした。毎週会社にお越しになり、少しずつ仕事を積み、少しずつ関わる人が増え、あと少しで積みあがる…という、本当にあと一歩という所でお亡くなりになりました。六本木ヒルズに住んでいたというのに、本社近所の小さい町中華のサンマーメンがぎりぎり好きで、月に2~3度は行きました。たまに新橋で大手企業の役員の方と引き合わせて頂き、新しい刺激や学びを得て尚「おなつの成長のため」と言い、色々な場所に連れて行って頂いたり、時にはご両親へのお土産にと、綾瀬の宝である大久保商店の豚肉を買って頂いたりと、本当に親身になってお世話をして下さりました。わたしとは住んでいる世界も見ている世界も違ったので、時に宇宙人のように思うこともありましたが、類稀な発想力と行動力にはとてつもなく魅力があり、逆にわたしがそれを文章にしたり噛み砕いたり時に間違えたりして、それはそれとて凸凹で面白いコンビだったと思います。我ながら。

 わたし自身も企業役員として未来を見据え、現在との隙間を埋めるように生きようと心掛けていますが、木村さんほどの深謀遠慮は持ち合わせていませんでした。それでも、ぎりぎりでもビジネスパートナーにわたしを選んでくれたのは奇跡にも近い出来事でした。わたしたちが成そうとしていたことは、木村さんだけでも出来たことなのです。それでも何もかもわたしと一緒に決めて参りました。なのに、木村さんがいなくなると出来なくなることがあまりにも多くあり、改めて自分の力のなさを思い知るわけです。


 丁度、だったのです。

もう少しで仕上がる。

けれども一人ではできない。

木村さんは体が弱いからなぁ。

上手く行ったら社員も喜ぶかな。

木村さんも「利益が出たらハワイに行こうよ」

 と言ってた矢先なんですよ。いや、仕事云々の途中でという悔しさではなく、不倶戴天の対義語って何だろう…共に天を戴くと約束した人がいなくなってしまった悔しさって、なんでこんなに辛いんでしょう。本当にあと一歩。あと一歩だったのに。


兄貴

K(GUN DOG、Pay money To my Pain)

makoさん(Human Lost)

木村 裕治(ダイキサウンド創業者)

 と、わたしの現在過去未来を作り、担い、助け合うべき人たちがいなくなってしまう。しかもみんな、さぁこれからという時に。

 けれども、だからこそわたしも頑張らなければと思う…のですが。いつも「わたしが死んだら」と考えて、彼らほどのインパクトは無いけれども、いつかわたしがいなくなっても、夏島運輸や他の企業、友人が困らないようにしなければという気持ちが強くなります。同時に、どこかで彼らの分もやらなければ、という気持ちも生まれます。きっと、こうして人は強くなるのかもしれません。

 みんな、何かをやり残して先に逝ってしまいました。わたしは彼らの遺志を全て継ぐべきとは言えませんが、少なくとも自分自身やり残さないように生きたいと思います。自分が死した時に、ちゃんと顔を合わせられるようにしたいので。


おなつ。

2021年1月27日水曜日

老い

  新年早々、改めて老いたなぁと思うわけです。実質的にどうとかっていう訳じゃないんですけど、ほら、人間て20歳になっても「歳とったなぁ」って思うし、25歳でも「歳とったなぁ」って思うじゃないですか。まぁ相対的にも絶対的にも歳はとってるわけで、25歳になると22歳くらいの人をみて「子供だな」って思うし、40歳になると35歳くらいを見て「まだまだガキだな」とか思うわけですよ。で、気付くと人類の半分以上が自分よりも年下なんだって気付くわけですね。そりゃわたしが入社した頃40代だった方も60代になってますわ。

 あまり少年系の漫画や小説では活躍しないお年頃、と言いますか、一般の物語に出てくる死にかけの28歳とか30代のオッサンよりも歳を重ねてしまった事に、何かわからないけど非常に自責の念に駆られています。

 「入社時に40代だった先輩」が60代になっていたということが余程衝撃だったのでしょう。今、若い若いと言って可愛がっている後輩たちも「気付いたらおなつは60代だった」と言うでしょうし「気付いたら40超えてた」と言うのでしょう。ところてん式に人生が終わって行く感覚みたいなものが、じわりじわりと背筋を伝ってきた気がします。

 経て、だからなんだという話でございますが、歳をとってまぁ痩せにくくなったり体力がちょっと衰えたかもなぁとは思いますが、やはり気持ちで負けてはいけません。1年1年歳を重ねて行くことは誰しもが同じですし、一日一日という積み重ねも誰しもが同じです。20歳から見て7,300日ちょっと過ごせば大体みんな40歳になるわけです。そして時間はずっと継続しているわけですから、わたしの年齢はまだ20歳と7,300日ちょっとという事もできるわけです。

 人は常に老いて行きます。しかしながら、人生で一番若い日は今です。今より若返って何かをすることができないのであれば、やはり今を悔いなく生きることこそが人生を充実させるコツなのではないでしょうか。体の物理的な老いを止めることは限界があると思いますが、スキルアップはまだまだできるはずですし、気力と根性と好奇心があれば何だかんだと乗り越えられるはずだと思います。

 そう言いながら、昨年は若干のプログラミングと、まぁ少々の趣味の研鑽しかできませんでしたが、今年は本気であれこれやろうと思います。社内では昨年RPAを導入し、DXによる社内業務の効率化も展開して行きたいですし、まだまだプログラミングでできることがあるならやって行きたいと思います。また、統計や経済学等の知識もここ5年くらいなおざりになっていたので復習し、改めて社内の係数管理を強化、そして改善を図って行きたいと思います。その他社内での伝達手段等も工夫してより物事が伝わるようにしていく必要があるので、その辺りのスキルも学んで行きます。

 物的流通の一端を担う運輸業は、モノを動かして価値を得る事業です。中身として、多くの裏方事務員や管理者がいて、土地や車両という資産、輸送に於ける対価と経費、そして管理費という非常に多くのお金が必要な業態だからこそ、少しの工夫、少しの差別化で大きく企業環境を改善していく必要があるのです。

 何度も何度でも書きますが、だからこそわたしたちのような役員(経営者)が率先して成長し、時代の流れに乗って行くための努力や思想が重要になるのです。これからどうやってより良く生きるか、より良く企業を変えて行くのか考えると、学歴や過去の経験は関係なく、延いては老いなんかも関係ないわけです。

 一昨年50周年を迎えた夏島も、あらゆる言い訳を取っ払って、新型コロナウイルスにも負けず、10年20年と続いていくために、企業の現状と老いた自分と流れゆく時代をしっかり捉え、少しでも全てにとって良い方向へと舵を切れるようにならないとなぁ。って、改めてしみじみ。まぁ、少しずつ少しずつそのエッセンスを会社の文化に落としていかなければなりませんね。千里の道も一歩より起こる…ということですし、ローマは一日にして成らずですから。おなつだって7,300日で成るわけがないのです。14,600日でも成らないのです。一度成っても盛者必衰の理をあらわすことの方が多いのです。おっさんだからか、くどくなったのでやめます。あーやだやだ。


おなつ。

2021年1月18日月曜日

健康宣言について

 
 このブログ、昨年の6月から一度停滞して、つまり半年くらい放置されていたのですね。緊急事態宣言下でなければ書かないのか、そう思われても仕方のないような体たらくぶりです。

 さて、そんなうっかり期間の残暑の厳しい8月末、弊社の新代表より『かながわ健康企業宣言証』が展開されました。脳疾患、心疾患が他業種に比べ、圧倒的に多いとされる運送業です。飲酒は点呼時に確認し、法的にもかなり厳しくされているので従来より対応しているのですが、喫煙や食事、運動などの生活習慣も健康に影響が強いはずです。企業として、社員のみんなの健康を増進し、元気に働けるというか長生きできるように取り組んで行きたい、ということです。

 企業として、社員のみんなに健康になる意義を提示し、動機づけを行わなければなりませんし、それなりの環境を整えていくことから少しずつやっていくことになるでしょう。ひとまず、横須賀の本社営業所と相模原営業所には【腹筋ローラー・サンドバッグ・エアロバイク・ぶら下がり健康器・トランポリン】を設置しました。袋井営業所では置く場所が無さそうなのだけど、何かしないと、と課題はまだありますが、まずは運動の環境を提供できるようにしてみました。

 あと、フットサルやゴルフやフレスコボール、ソフトボール等のスポーツをやりたいという声があるので、近々部活動も始まるのではないかと思います。この辺はまだ煮詰まっていませんが、社員から出てきた声なので、きっと実現するでしょう。

 目標として、本年度中に健康経営優良法人の認定を取れるように活動して行きたいと思います。とりあえず、わたしも禁煙をば…


おなつ。

2021年1月4日月曜日

2021年謹賀新年

 新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

 新型コロナウイルス感染症により散々な2020年でありましたが、ウイルスの猛威は衰えること無く、世界の脅威は続いております。緊急事態宣言含め、引き続き企業にとっては苦しい時間を余儀なくされることが予想されますが、終わりが見えないからこそ、一層気を引き締めねばならないと思う次第です。

 ことわたしからすると、2020年というのはメディアの愚かさが目立つことに加え、それに踊らされる人たちの多さに驚かされました。また、野党を中心に日本政治の稚拙な部分も多く露呈し、このような事態だからこそきちんとした情報、きちんとした判断が必要なのにも関わらず、中途半端な施策や的を射ない対応ばかりされたように思います。

 新年はどうなるでしょう。当然マクロな点での変化は無いでしょう。新型コロナウイルスが、今冬には昨対で一層の猛威を振るうこと等は小学生でも判ることだったはずですが、今更メディアは恐怖ばかり煽るだけできちんとした情報を流しません。きっと政治判断も衆愚的になるのではないかと考えます。ワクチンへの期待も高まりますが、mRNAワクチンの危険性もきちんと流すべきであり、つまりは必要以上にウイルスの恐怖を煽る反面ワクチンに対して楽観的になるように仕向け(経済的な側面への配慮もあるかもしれませんが)、中途半端に情報を流すのではなく、エビデンスに基づいたデータをきちんと流すべきだと考えています。

 「こうだからこう」「こうなるからこう対処する」「これはこれだけ危険」「これは安全」「そしてここへ向かう」という概略だけでも分かっていれば、わたしたちはみんなで同じ方向を向いて歩んで行けると思うのです。それが無いからみんな右往左往して、意見も変な形で割れたりするのです。

 本論に入りますと、企業も全く同じである訳です。取締役になって以来、わたしは【ビジョン】【ミッション】【理念】というものをよく意識するようになりました。テクニカルな財務分析や指標の管理も大事なのですが、企業体として一番共有しなければならないのは上記の3つなのではないかと思います。誰でもわかる、みんなが望める未来を指し示すことで、今必要な行動や対応を決めることが出来ますし、何のために判断したのか帰結すべき点を共有できるからです。

 わたしも役員になって10年が経とうとしております。序盤はかなり熱心に勉強をしたものですが、ここ数年はアウトプットに勤しんでいるわけです。しかしながら、なかなかに伝わらない。理念はお題目ではいけないのですが、浸透させることがとても難しい。これはいち経営者として情けない話なのですが、理念無くして企業価値は無いと思っているにも関わらず、ずっと苦戦をしています。また、昨年は中期ビジョンとなる方針を打ち出しました。ひとつひとつの活動に対しての動機づけを行い、それがどのように会社の価値になるのか示した文書を作成したのですが、展開力がどうにも弱く、こちらも空振りに終わったような感触があります。まぁ、わたしがぺーぺーなだけなんですけど。

 本年は、上記にあるよう社員の方々に、そして顧客の皆様へ会社の指針を示すべき一年であり、浸透させるべき一年にしたいと考えています。中途半端な噂や憶測は本来的に必要ではありません。わたしたちがどこへ向かっているのか、組織としてどうなりたいのかを共有すると共に、社員のみんなが社会への貢献と、自身の成長を感じることができるように少しでも理解を進めて行ければと考えています。

 今までと、これからは別物である。そうわたしはよく言います。これからを作るのは、今までの積み重ねであるとも言います。より成長できる組織へと導くためには、わたしたち経営に関わる者自身が成長しなければいけません。まずは近い人から巻き込んで、少しずつ巻き込まれる人を増やして、最後には組織が一丸となって同じ方向を向いて渦を作れるように、そんな大仕事の第一歩となれる一年を目指したいと思います。

 苦難はまだまだ多くあります。少しずつ削られてしまうこともあるかもしれません。でも、最後には勝ち残れる会社になりましょう。それは、たかが役員一人でできることではないので、社員一人ひとりの集まりである組織だからこそ為せるものであると、そういう考えをみんなで共有して一年を良きものにしていきたいと願います(弱)。

 こんなおなつでありますが、どんどん固いおじさんになっていくわたしですが、本年も何卒よろしくお願い申し上げます。


おなつ。


2020年6月25日木曜日

横須賀流ランチ

 最近本社にキッチンカーが来てくれるんですよ。




 こちら、火曜日はタコライスやグリーンカレー、水曜日はチキンオーバーライス。気のいいお兄さんとお姉さんがやってくれています。


 木曜日はチャーハンです。

 贔屓の仕出し弁当屋さんが5月末で辞めてしまったので、ランチに困っていたところ出店の提案が来まして、渡りに船と言いましょうか。本社は近所にコンビニも無いし、食事に行くと結構時間も掛かってしまうので、本当に助かっております。そして美味しいのです。もし横須賀で気になる方いらっしゃいましたら弊社までお越し頂けますと幸いです。そして雨天は出店していません。

おなつ。



2020年6月12日金曜日

自己責任論

 弊社、役員変更がありました。詳しくはwebで。

 という不親切な案内ですが、ま、いつも言いますがいつだって転機なんだなぁってしみじみ思います。今のままで良いっていうのは非成長の積み重ねですからね。当然何か努力をしている人との差はどんどん広がって行ってしまうもの。年齢ばかり重ねて行くことの恐怖をわたしも以前感じたものでしてね…つらつらしませんが、しみじみしてしまいます。

 そんな恐怖なんですが、どんな恐怖だったかと言いますと、一言で言うとあぐらをかく恐怖ということになるでしょうか。わたしは「コンサルに頼るくらいなら自力でやろう」と10年以上前からのスタンスを貫いているのですが、社内で何かやろうとしても全然だめで、何にしても通用しないわけです。勉強して何でも貫く槍を手に入れたつもりでも、何にも通さない盾の方が強いんですよね。多分組織ってそういうもので、動かぬ力に対抗する術がなかなか見つからないんです。で、結局何でも貫くコンサルとかお願いしたこともあるんですが、結局盾っていうのは得てして最強だったわけですね。わたしも盾サイドに付くべきだったと反省をしているのですが、そうすると一気に自分の積み上げてきた生き方とか信念みたいなものが否定されることになってしまうとわかって。もう押しても引いても無力な者は無力なんだなぁ…ってパジャマのまま外に出て川の流れを眺めるようになってしまったんです。
 そんな折に士(さむらいと読んでください)の方々と知り合ったりして「わたし無力なんすわぁ~」とか言っていたら、「もう少し脇を固めてはどうでしょうか」なんて話になって。つまりは「餅は餅屋」という事で、税務は税理士に、労務は社会保険労務士に、法律は弁護士、登記は司法書士や行政書士にと、頼れる士を近くにちゃんと置いて自分が困った時に助けて貰えるような環境を作る事と、社内は社内でちゃんと自分のやりたいことを理解して行動してくれる人を育てることが必要なんだと言う。
 実際、わたしが調べるより先に社労士の先生に質問を投げかけると、速攻且つめちゃくちゃ詳しく教えてくれたり、弁護士の先生に相談すると「こうなったらこう、こうしたいならこう、これがあるならこう、ないならこう、そもそも…」と、事細かく自分が考えていた以上の選択肢を提案して貰ったり(ちなみに揉めて無いです。単に相談しただけ)、あぁ、士の方々はこんなにも予想の斜め上を行く天才達だったのか…と己の小ささを知り、川を流れる鴨と夕焼けを眺め「わたしも鴨になりたい」など耽っていたりしたのです。

 その頃から、良かれと思って助言をくれた士たちの意見とは裏腹に、無力さに拍車を掛けてしまったわたしは「わかんなくなったら先生に聞けばいいや…」なんていう精神が芽生えてきていたのでしょう。

 どうせわたしの言う事なんて会社では弾かれ、わたし自身も弾かれ者になって、なんならいなくても先生たちがいればもう会社って安泰じゃん。なんて思ってた時期がありまして、もう完全にあぐらというよりもすねちゃって。でも、そんな時だったんでしょうか。ある先生から「で、運輸ってどうなの?」みたいに聞かれて。えっ、士は物流知らないの?って思って。「かくかくしかじかですよ」と答えると結構興味持ってくれるんですよね。慰められてたのかもしれない。そんなこんなで、ようやく士たちも万能ではないという事に気付くわけですね。更には「組織持ってないからわかんない」って言うんですよ。組織論なんてわたしの垂涎的分野ですから、そりゃもう熱弁が猛威を振るうわけです。
 あぁ、こんなわたしの知識も誰かの何かの役に立つんだ…と思えた時、少しだけ今まで学んだことの価値がキラっとして、少しだけ「もう少し頑張ってみよう」って思えた夏の午後。青々と繁った街路樹のどこかにいる蝉がわーわー言ってる最中、歩道を歩むカニを見て「腹が減った」と帰路に着いたのも今は昔。世界が少しだけ明るくなった一日。
 そんな士頼りのグレグレの日々から抜け出そうとした時分、身の回りが荒れに荒れていたこと、世の中のトレンドが以前から大きく変わっていたことにも気付き、わたしはあぐらをかいていたという恐怖に慄きました。
 しっかりとアンテナを張って、しっかりと周りのメンテナンスをして、しっかりと正しく学び、正しい選択をしていかなければいけない。例え全部が通用しなくても、わたしが腐ってしまうと周りも傷んでしまう。腐ったわたしを見てみんな面白くもないし、というかわたしが腐っているのを見て「こんなくそだらけた大人になりたいぜ」なんて思って貰いたくないと思って、なんとか一念発起、ちゃんとしたおじさんになろうという努力を再開しました。

 知らない間に、いつもいつだって社会は回っていて、変化していて、事実まったく同じような日々っていうのは絶対に続かないのです。その続かない日々のどの時点にいるかは全く誰もわからないのだけども、できればいつ終点が来てもそこそこ柔軟なスタンスを取れるように自分を、そして会社を変えられるようになってなければいけないと思っています。
 話を戻しますが、人生と言うのは全くわからないもの。頼る力や頼る相手は必要だけれども、突き抜けていく力は自分で養うしかないのです。何かを何かの言い訳にして自分を無力化して、他人に頼るだけになってしまい、あぐらをかいて自分磨きを忘れた人間はどんどん価値が薄れていく。ということです。
 通用しないこともあります。思い通りになんて人生行かないものです。でも、なりたい自分だったり、望むべき環境があるのであれば、それは誰かが何かしてくれるものでは無いし、結局自分自身で叶える努力をするしかないのです。

 よくよく考えるといつもと言っていることが同じですね…

 ただ、逆を返すとそれだけ自己変革や成長への意志を持たない人が嫌いなのかもしれません。当然人を騙す人、嘘をつく人も嫌いですし、理不尽、傍若無人、自己中そういう人も嫌いですが。
 人間は平等に生まれ、差が生まれるとしたら勉強したかどうかである(勝手に超略福沢諭吉)。まさにこれに尽きるんです。なりたい自分、追い駆け続けようZE☆
 というなら、やっぱり自分自身からしかないんだよね。あとこれ。
「社内は社内でちゃんと自分のやりたいことを理解して行動してくれる人を育てることが必要」
 多くは語りませんが、実際はこういう人もいてくれて。本当に救われている。そう考えると、良い事ばかりの人生では全っ然無いけど、まぁ、報われているのかもしれないね。本当に感謝しながら生きて行こう。そして、みんなのNo.2になれるように頑張ろう。

おなつ。