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2020年4月3日金曜日

新年度

 このブログを始めて7度目の新年度です。令和2年度はコロナウイルスの影響下、近年稀にみる混沌の最中始まりました。文化文明が物凄い勢いで進歩していく時代、ウイルスという意味の分からないタンパク質により、人の命が失われるというのも、皮肉じみた混沌な気がします。

 ブログも7年。おなつも7歳年を取ったわけですが、近年ようやく部下が出来た兼ね合いで自分のやってきたことや、やりたかったこと、考えてきたことを棚卸する機会ってのがあり、振り返ると色んな事がありました。
 ま、そんな思い出を振り返る事を書くつもりは無いのですが、やはり思うのは以前の方が努力をしていて、顕示欲や葛藤が多かったように感じます。今でもきっと同じことを思っているのだけど、時代が変わってしまったことにより、環境が変わったり人が変わったりして、選ぶ手法も変わって来たかなと。
 ただ、明確に思うのは「若いから」「経験が足りないから」という理由で通用しなかったこと、その他諸々の理由で通用しなかったことも多くあって、結局組織っていうのは変化を嫌う集団なんだって、苦い思い出が今のわたしの諦観じみた発想の根源にあるのだと思います。

 わたしは、取締役という任を頂いた時「取締役が何かは自分で学べ」「何を学ぶかも自分で調べろ」と言われたもので、本当に0から自分の足と時間とお金を遣って「多分良き事」「多分正解」みたいなものを漁り、いつの日か「こうでなければならない」という概念を持つようになった気がします。でも、途中で「こうでなければならない」ということも極僅かで、「そうでなければならないことに、こだわってはいけない」ことの方が多いことに気付きました。前職でも経験していたのですが、意味の分からないプライドやこだわりは足かせになるということ。固定観念や自分勝手な常識が時として邪魔なものであるという事を改めて体感したとでも言いましょうか。そして、曖昧な「多分」が「確信」に変わった時、自分自身の意志が弱ければ出来ないし、きっと確固たる意志があれば、出来なかったことが出来たのではないかとも思うわけです。
 最近の若い経営者はその点凄いと思います。十把一絡げにしてしまうと乱暴ですが、20代や30代前半の方でも「経験はない。だけどやる」「できないと思うから出来ない」そして「そういう人間を起用しない」とまで言う人がいる。先が長いからこそ、先を見据えているからこそ、今弊害を持たぬという考えなのか、このブルドーザーみたいな生き方をしている若者を見ると本当に尊敬してしまう。実際クラシルの社長、堀江氏はわたしから見て相当に年が下であるにも関わらず、物凄いカリスマを感じたりもします。

 さて、そんなネガティブおじさんになってしまったわたしですが、つまりの所、色々なことを言い訳にして、結局出来なかったことを何かのせいにして生きていた部分があったという事を認めなければいけません。改めて座右の銘を【明珠在掌】に変更した時期も、いよいよ色々仕上がっていた頃ではありましたが、何事に対しても、出来ない理由を他人に預けてはいけないと気付いた時でした。そして、全て自分のせいにした時、改めて自分に足りないものが明確になり、更に高い壁を登る準備が出来るということもわかりました。

 長くなりましたが、そんなわけで令和2年度。今までにない苦難を乗り越えることから始まりますが、全ての可能性と毛穴を広げ切る覚悟を持って会社に未来を提供したいと思います。これまで、様々な思い付きや勢いでやってきたこともありましたし、やりたかったこともありましたが、それらも熟成を経て目標となり、計画に落とし、実行される時期が来たように思います。無駄を削ぎ落し、理念に基づく思考と行動。全てを実現可能なレベルまでこの一年間で運んでいきたいと思います。
 この7年間で学んだ経営に関する事項は、年を経ると変わるというような代物ではありませんでした。きっと7年前実力不足で出来なかったとしても、見据える未来が同じである以上進む道は同じです。万難を排し、令和2年度が社員のみんなと取引先様皆様にとって価値のある時間、価値のある仕事を提供していきたいと思います。
 
 と、インターネットの海に流した以上、粉にした身を原子レベルまで分解されるくらい悔いの残らない時間を自分自身過ごしたいって思います。
 今はコロナのせいで自身の生命すら不安になる時期かもしれませんが、これをなんとか乗り越えられるよう精一杯の努力をし、その先にある明るい未来図を共有できるように努めます。と、わたしの中のおなつが言ってます。

おなつ。

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